会社設立の流れと必要な手続きを税理士が解説

「会社を作ろうと決めたのですが、何から始めればいいのか分かりません
起業を検討されている方から、よくいただくご相談です。 株式会社の設立には、いくつかのステップと、複数の届出が必要になります。今回は、会社設立の基本的な流れを、順を追って解説します。
ステップ① 会社の基本事項を決める
まずは、会社の土台となる基本事項を決めます。
- 商号(会社名)
- 事業目的
- 本店所在地
- 資本金の額
- 発起人・役員構成
- 事業年度(決算月)
特に資本金の額は、後述する登録免許税や定款認証の手数料にも影響するほか、金融機関や取引先からの信用にも関わるため、事業計画に見合った金額を検討しましょう。
ステップ② 定款を作成し、公証役場で認証を受ける
会社の基本ルールを定めた「定款」を作成し、株式会社の場合は公証役場で認証を受ける必要があります(合同会社の場合、定款認証は不要です)。 定款認証の手数料は、資本金の額に応じて1万5,000円〜5万円(2024年12月の改定により、資本金100万円未満で一定の要件を満たす場合は1万5,000円に軽減)となっています。 また、紙の定款には4万円の収入印紙が必要ですが、電子定款(PDFデータでの作成)であれば、この印紙税はかかりません。
ステップ③ 資本金を払い込む
定款の認証後、発起人の個人口座に、定めた資本金の額を払い込みます。 この払込みがあったことを証明する書類(通帳のコピーなど)は、次の設立登記の際に必要な添付書類の一つになります。
ステップ④ 法務局へ設立登記を申請する
必要書類を揃え、本店所在地を管轄する法務局へ設立登記を申請します。 この登記申請日が、会社の設立日になります。登記の際には、登録免許税として、資本金の0.7%と15万円のいずれか高い方の金額を納付する必要があります(資本金がおよそ2,143万円以下であれば、登録免許税は一律15万円です)。
ステップ⑤ 税務署・都道府県・市区町村へ届出を行う
会社設立後は、税務署や地方自治体へ、さまざまな届出を行う必要があります。代表的なものは次のとおりです。
- 法人設立届出書(税務署・都道府県・市区町村)
- 青色申告の承認を受けるための青色申告承認申請書(税務署)
- 給与支払事務所等の開設届出書(税務署)
- 源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書(該当する場合、税務署)
提出期限が書類ごとに異なるため、設立後できるだけ早いタイミングでまとめて対応することをおすすめします。
ステップ⑥ 社会保険の加入手続きを行う
法人を設立すると、代表者一人であっても、健康保険・厚生年金保険への加入が原則義務になります。 年金事務所へ、新規適用届などの手続きを行う必要があります。従業員を雇用する場合は、あわせて雇用保険・労災保険の手続きも必要になります。
ステップ⑦ 法人名義の口座を開設する
事業用の資金管理をプライベートと明確に分けるため、法人名義の銀行口座を開設します。 金融機関によっては、審査に一定の時間がかかることもあるため、設立後、早めに準備を進めておくと安心です。
まとめ
会社設立の流れは、大きく分けると次のようになります。
- 会社の基本事項を決める
- 定款を作成し、認証を受ける
- 資本金を払い込む
- 設立登記を申請する
- 税務署・地方自治体への届出を行う
- 社会保険の加入手続きを行う
- 法人口座を開設する
それぞれの手続きには、提出期限や必要書類が細かく定められています。抜け漏れなく進めるためにも、設立を検討し始めた段階から専門家に相談しておくことをおすすめします。
「会社設立の手続きを一緒に進めてほしい」「設立後の税務・会計体制を整えたい」という場合は、当事務所までお気軽にご相談ください。定款作成のサポートから、設立後の届出、日々の記帳・決算まで、一貫してサポートいたします。
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