個人事業主の電気代やネット代も経費になる?

「自宅で仕事をしているのですが、電気代やネット代も経費にできますか?」

自宅兼事務所で仕事をされている個人事業主の方から、よくいただくご質問です。
結論としては、電気代やインターネット料金についても、仕事のために使っている部分は必要経費として計上することができます。
ただし、生活のために使っている部分と明確に区別できることが前提になります。今回は、電気代・ネット代を経費にする際の考え方を整理してご紹介します。

電気代・ネット代も「家事按分」の対象

家賃と同じように、電気代やインターネット料金も、プライベートと仕事の両方に関わる支出、いわゆる「家事関連費」にあたります。
このうち、仕事のために使った部分だけを取り出して必要経費にすることを「家事按分」と呼びます。
電気代やネット代は、生活用と仕事用で契約が分かれていないことがほとんどのため、合理的な基準で按分割合を決める必要があります。

電気代の按分方法

電気代は、部屋ごとにメーターが分かれていることは少なく、使用時間や作業スペースの割合をもとに按分するのが一般的です。

  • 仕事専用の部屋がある場合:床面積の割合を目安にする
  • 部屋を仕事にもプライベートにも使っている場合:1日のうち仕事に使っている時間の割合を目安にする

例えば、1日8時間・週5日仕事に使っている場合、1週間の総時間に対する業務時間の割合を基準に按分する、といった方法が考えられます。

ネット代・通信費の按分方法

インターネット回線やスマートフォンの通信費についても、業務での利用時間や利用頻度をもとに按分します。

  • 仕事用とプライベート用でスマートフォンを分けていない場合:業務での利用時間の割合を目安にする
  • 通話明細やデータ使用量の記録が残っている場合:それをもとに按分割合を算出する

「なんとなく半分くらい」といった曖昧な感覚ではなく、実際の使用実態に基づいた割合であることが重要です。

按分割合の根拠を残しておく

家事按分は、税務調査などで確認された際に、按分の考え方や根拠を説明できるようにしておくことが大切です。

  • 仕事専用スペースの面積が分かる間取り図
  • 実際の作業時間が分かる記録(スケジュール表など)
  • 通話明細やデータ使用量の記録

といった資料を残しておくと、按分割合の妥当性を説明しやすくなります。毎年同じような割合で按分している場合も、事業の実態が変わったタイミングでは見直しを検討しましょう。

まとめ

自宅を仕事にも使っている場合、電気代やネット代についても、家賃と同じように「家事按分」の考え方に基づいて、仕事に使っている部分を必要経費にすることができます。

  • 使用時間や面積など、合理的な基準で按分割合を決める
  • 按分の根拠となる資料を残しておく

「自分のケースでどこまで経費にできるか確認したい」「按分割合の決め方に自信がない」という場合は、当事務所までお気軽にご相談ください。開業時のお金の管理から確定申告まで、状況に合わせてサポートいたします。